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後輩の志らく談春と比べると、明らかに地味であった。けれど、
べつにユダヤ人のジョークをここでやったりはしません。
今週、落語界にはいいニュースと悪いニュースがありましたね。それも、極端に。
極端にいい方は、桂米朝の文化勲章。文化功労者になったしいつかは、と思っていたが
間に合ってよかった。既に高座では壊れたレコードになってるときもあるようで。
まあ、ラジオ「米朝よもやま噺」は続いてるようだけれど、
聞いたことがないんでわからない。ともかく、「上方落語を残した功績」が
こうしてわかりやすいかたちで、その偉大さを示せるようになったのは結構だ。
さて、そろそろ東京からもまたひとりぐらい、人間国宝が欲しいな。
日本落語界の最高実力者・立川談志はもちろん諸事情で無理として、
前回は柳家小さん・落語協会会長だから
今度は落語芸術協会から、最高顧問桂米丸師匠で。新作派の国宝って、いいよね。
文化勲章で思い出したけれど、丸谷才一先生はまだもらってなかったんですね。
d.hatena.ne.jp/motoski2007/20091002#p1
このブログに、本当に同感。最近また本出したしまだ大丈夫と思うけど、
ほんとに早くあげないと死んじゃうよ!!
まあ、あげないで悪霊になったりするならそれはそれでありだが、
あれだけのひとにあげないで文化勲章に意味はあるの? という発想まで生まれてしまう。
いえ、べつに瀬戸内寂聴にあげるのは何の意味もないとは言っておりません。
ひさしぶりに落語協会二階「黒門亭」に行ってきた。前回行ったのは高3で、
大学受験が終わったころだからもう1年半ぶりぐらいだ。
上野で近いし安いし週末だし客は少ないし、ということで結構好きな落語会だったのだが、
金曜の夜席がとりやめ、土曜の昼席の新設やらで最近は、
行っても満員で入れなかったことが何度も続いた。
……でも今回、遅れて行ったのに普通に入れた。
しかも、見た感じ「つばなれ(お客が十人以上)」してない勢い。この状況も「うわっ懐かしい」と思った。
前座さんは既に終わって、二つ目・林家たこ平の途中から。
NHKの若手落語コンクールで観たが、生では初めて。
次の林家鉄平はギャグをいっぱい入れる噺家で、今日のお目当て其の1。
福井の子供らくごコンクールに参加して、みんなうまいな、
自分も若いころから稽古しとけばと思った、
でも気づかないよりマシ、と。私もはやく気づかなきゃ!
演目は「権助提灯」。今日はクスグリは少なかったが、愉快な一席でした。
中入りをはさんで、お目当て其の2の柳家小ゑん。出囃子の「ぎっちょんちょん」、
「ようこそ<都会のオアシス>黒門亭へ」というお決まりのフレーズもみんな懐かしい。
そういえば、小ゑん師匠の新作はここでたくさん聴いた。
「鉄の男」「春樹を巡る冒険」「願い事屋」…。今日は「すて奥」だったけれど肝心の、
「あんまりいい雑誌だから、<すてきな奥さん>なんてもう呼んでないの。
親しみを込めて、<すて奥>って」「お前は江戸時代の殿様か!」
というくだりがなかった。でも、小ゑん師匠独特のメルヘンチックでいい噺。
このあとは三遊亭金八で、「お楽しみ」。ってものすごく気になったけれど、
急用が出来てしまい小ゑん師匠を聴き終えてすぐに中座。
思いもよらぬ人から思いもよらぬときに思いもよらぬ連絡がきたためだが、
その話は後日したりしなかったりします。
またまたNHKのハイビジョンな方がやってくれた。桂枝雀で5時間番組。
談志の10時間より時間数でダウンしてるけれど、
亡くなって10年近いことを思えばすごい。
「かぜうどん」「宿替え」など、図書館のCDで聴いたネタが映像ではこうなのか、という発見多し。
珍しく、新宿末広亭で演じた一席もあった。終わる時間間違えたみたいであわててたけど、なんの興行だったんだろう。
個人的な希望を言えば、スタジオトークはいいから
今年夏の「桂枝雀生誕70周年落語会」での模様も取材して放送して欲しかった。
名古屋とか関西方面でやられたから行けなかったんだよね…。
あと、枝雀の全盛期は昭和末~平成ぐらいの時期だと感じてるので、
そのころの高座ももっと流してもいいんじゃないかと思った。
「枝雀十八番」とかのDVDでも、昭和55年ぐらいの映像が多い。微妙にズレててどうも…。
枝雀が自殺にいたったのは、確かに、本人の言った通り「自分の落語に満足できなくなった」からかもしれない。
でも、それは枝雀が「落語」をつきつめて考えすぎたせいで、
その時期の芸に罪があるわけではないと思うのだが…。
あれ、それとも単に、そのころの素材が少ないからってだけ? そんなことないでしょ。
それに、ナレーションが立川談春ってどうよ。談志番組では確かによかったけど、
枝雀一門からなんで使わないんだ。
なんか文句ばっかりですが、いえ、続編期待してます。談志、枝雀と来たんだから、次は川柳川柳かな。
立川志らくと立川談笑は、落語立川流でもっともスリリングなふたりである。
これまで、大銀座落語祭などで二人会をやってきたが、
談笑によると「これが最後の二人会」なのだそうだ。
で、大銀座で勿論チケットのとれなかった私は、最後の機会に行ってきました。
最後なのに客すくねえ。よみうりホール、たしかに千五百人入る会場だが、
後ろが何列も空いてるって状況は初めて見た。私の買ったのは二階席の指定券だったけど、
一階も普通に空いてて「自由席」ってことになってるからそっち行っちゃったもん。
でも、こういうときこそクオリティ高いのが立川流らしさ。満足の行く会でした。
ふつうにネタバレはさみながら記録を書くと、
幕が開いていきなり談笑。しかも「子別れ」。はじめ社長と社員の会話で、なに? と思ってると
「亀」という子供登場でいきなり何の噺かわかるというのはこの人でしか味わえぬ驚き。
また、この亀がいままで聴いた中で、最高にこまっしゃくれた亀だった。
三丁目の夕日みたいな時代設定も、この噺と実に合ってる、か? 書いてる途中でちょっと不安になった。
次の志らくは「疝気の虫」。世にも珍しいSF落語というふれこみどおり、
「疝気」(腹痛的なもの)のもととなる虫がすごいインパクト。こんな虫がおなかンなかにいたら嫌だ。
と思いつつ、またあの虫に会いたくなるから不思議だ。
中入りをはさみ、談笑が「イラサリマケー」を途中まで。
いくらビルマの人でも「いらっしゃいませ」がそんな発音にはならないだろうw
おしまいは志らく「紺屋高尾」。志らくの本「雨ンなかの、らくだ」で
嘘をつかれた時点でもう久蔵なんてキライだ、という女性の意見を紹介してたので、
実際の落語ではそれがどう反映されてるのかとちょっと楽しみだったんだけれど。
血ィでるのかあー。痛そうだ。
でもこの画期的な演出は、柳家権太楼が「芝浜」で、魚屋に女房を殴らせたのに匹敵するものではないだろーか。